ゼロベース思考

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トヨタの外国人役員が辞任

トヨタの外国人役員で、広報のジュリー・ハンプさんが辞任した。

外国人x女性役員ということで、かなりの目玉人事だったのに、麻薬取締り法に抵触しているという容疑だそうだ。

 

各国の規制事情が違うからこういうことも起きちゃうよね。という人もいれば、隠して持ち込んでるんだから確信犯じゃないのなんていう人もいる。

 

外国人の抜てきなんていう言い方をするけど、実際トヨタの業績ハイライトを見ると、販売台数は、日本が26%程度で、すでに北米の28%より少ない。

グローバル全体で見ると、国内販売なんて1/4という見方さえできる。

 

ジェリーさんがなにをやったかはちょっと置いておいて、日本で広報の指揮をとる必要性ってあったのだろうか?とおもってしまう。

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所在地別販売台数内訳

参考;トヨタ | 財務データ | 業績ハイライト

 

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もちろん本社が日本なので、日本に役員が集まっていることは意思決定上とても大事なことだけど、ジェネラルモーターズ、ペプシコを経て、米国トヨタの副社長を務めていた人だ。

 

つまり、上のグラフでいう1/4の販売台数を握っていた人とも言える。

北米に強い渉外担当を失ったトヨタの痛手は大きい。

正直、「脇が甘かった」では済まされないだろう。

 

一方、報道によるとまだ捜査中ということのようだが、会社は彼女を守ってあげることはできなかったのだろうか?

 

もし、役員人事を妬む人が仕込んだものだったらどうするのだろう。

 

役職を辞任しただけなら会社を辞めたわけではないと思うので、事実関係が明らかになっていく中で復帰の道をつくることが企業としては重要だと思う。

 

少なくとも、トヨタほどのグローバル企業であれば、他の国での活躍も可能なはずなのだから。