シリコンバレーのエンジニア事情、経営事情
シリコンバレーですでに上場しているFacebookと、未上場のEvernoteを訪問してきた。
ウェブサービス中心の両者ですが、間違いなく今後AIやリアルサービスとの連携がロードマップにあるはずなので関係ないとは思えない。
IoTは、製造業の側からも、インターネット企業の側からも、イノベーションは起きていく。
前置きはさておき、2社ともに言えることは、エンジニアリングによってビジネスをやっているということだ。
日本のスタートアップは、顧客サービスを考えたり、テレアポ営業でレバレッジしている会社が多い。
純粋にテクノロジー起点でビジネスが出来上がっていない感がある。
エンジニアリング起点だと、なにが違うかというと
日本「誰かが仕様を考えて、エンジニアが作る。エンジニアは仕様が変わると怒る」
2社「エンジニアが仕様を考えてとにかく作る、エンジニア同士が話し合ってこんなのもつくれるんじゃないの?って盛り上がる」
どんどん生まれてくるテクノロジーを、趣味的に追いかけているエンジニアが、「おそらく一番初めに新しくできるようになりそうなこと」を知ることになる。
その知見を、今のビジネスにどう活かしていくか?をエンジニア自身が考えて形にする習慣があることが重要なのだ。
もちろん、暴走しては意味がないので、なにを作るか?というすり合わせは日々行われる。
また、シリコンバレーのこういった企業は、R&Dにかける費用がすごく多い。
チームは、各国ローカライズチームや、OS、デバイス別チームというのも存在しているようだが、いかにスピードを上げるか?ということもとても重要だ。
スピードを上げるには多くの自発的なエンジニアを雇用する必要がある。
R&Dは、あたりまえだが売り上げもないのに雇用するためのお金がいる。
そこで、莫大な金額の投資が必要となり、シリコンバレーに集まる投資家から多額の出資を受ける、もしくはGoogleのような企業に買収されることとなる。
経営者も遊んではいられない。
月に一回は多額の投資をしてくれている投資家や、ストックオプションを渡している社員への説明がある。
納得感のない説明だと、すぐにネットに無能だとかかれてしまう。
スピードを上げるために、サービスやロードマップを打ち出す役員と、外部折衝をする役員と、内部統治をする主に財務担当役員が必ずいて、パワーバランスを取っている。
これらのことは、語り尽くされているし、ご存知の方も多いだろうが、目の当たりにすると衝撃的とも言える。
エンジニアのフィーは、新卒で1,500万円、3,000万円〜5,000万円くらいもらってる人も多いという。
日本の環境でこのスピードに太刀打ちしていくにはどうすればよいのか、改めて考えさせられる。
ちなみに、今一番フィーが良いのは、IoTの成長を受けてマシンプログラミングが一番らしい。